「端午の節句」5月5日の祝日、こどもの日!! 男の子の健やかな成長を祈願します!
ライター ShalomAA
2020.5.5 (Re:2022.3.7)
端午(たんご)は五節句の一つで、「端午の節句」や「菖蒲の節句」とも呼ばれています。日本では端午の節句に男の子の健やかな成長を祈願して多彩な行事を行う風習があります。現在は5月5日に行われており、国民の祝日「こどもの日」になっています。端午の「端」は「はじめ」という意味で、「午」は旧暦の5月にあたります。5月の最初の午の日を節句として祝っていたものが、奈良時代以降「ご」が重なる5月5日が「端午の節句」の日になりました。
■目次
1. 「大空の海原で雄大に泳ぐ」爽やかな5月の風でたなびく鯉のぼり
毎年5月5日に向けて、民家の庭でそよ風にたなびく鯉のぼりを見ることができます。この鯉のぼりは、江戸時代にある町人がのぼりの竿頭に、中国の伝説にちなみ鯉を象ったものに変えて掲げたところ、それが次第に広まり大型化したとされています。鯉は池や沼でも生息することができる、非常に生命力の強い魚です。その鯉が急流をさかのぼり、竜門という滝を登ると竜になって天に登るという中国の伝説にちなみ、子供がどんな環境にも耐え、立派な人になるようにとの立身出世を願う飾りです。
2. 「菖蒲」と「尚武」
端午の節句は厄払いに菖蒲を用いることから、別名「菖蒲の節句」と呼ばれ、古来より武家では「菖蒲」と「尚武」を結び付けて男児の立身出世・武運長久を祈る年中行事となりました。江戸時代になると武家の間で盛んに祝われるようになり、家の跡継ぎとして生まれた男の子が無事成長していくことを祈り、一族の繁栄を願う重要な行事となったのです。
3. 「江戸時代から続く」五月人形は大切な子供を守って欲しいと願う伝統行事です
男児のいる家庭では兜や鎧、それらを携えた五月人形などを飾ります。まるでわが子を戦いに行かせるようだと考える向きもありますが、身の安全を願って神社にお参りする時に、鎧や兜を奉納するしきたりに由来しています。病気や事故などから大切な子供を守り、困難に勝ち、丈夫に成長してほしいという願いを込めて飾ります。
4. 祝い餅!!東は柏もち、関西はちまき。そして鹿児島は“あくまき”
端午の節句の祝い餅です。関東では「柏もち」関西では「ちまき」が一般的です。例えば、柏もちは柏の若葉に白餅をくるんだものです。柏の葉は、新しい芽が出てこないと古い葉が落ちないことから、「家系が絶えない」という縁起をかついで男の子の成長を祝う日に柏もちを食べるようになったと言われています。
そして鹿児島で食べられる「あくまき」。この歴史は古いようで、平家の落ち武者が伝えたものだとか、陣中で焚火の後に置いて行った握り飯に、たまたま雨が降って灰汁が染み込み握り飯が腐らなかったことが起こりだとか言い伝えられています。
5. 「あくまき」は鹿児島独特の保存食です
Picture courtesy of ©︎農林水産省
「あくまき」は木や竹を燃やした灰からとった灰汁(あく)に浸したもち米を、孟宗竹の皮で包んで、灰汁水で数時間煮込んで作る鹿児島独特の餅です。灰といっても桜島の灰ではありませんよ。「あくまき」は、黒糖やきなこ砂糖などにつけて食べます。「あくまき」は日持ちが良いため、秀吉の朝鮮の役や関ヶ原の戦いで薩摩兵児の兵糧食でもありました。それが一般家庭でも食べられるようになり、五月の節句の行事には欠かせないものとなりました。
| 子供達の幸せな未来を願う節目の日、端午の節句
江戸時代より続く大切な子孫を守る伝統行事「端午の節句」や「菖蒲の節句」。節句の行事は多忙な日々の中で節目となり、子供の成長を実感できる特別な日です。
この先も、強く健やかに育ってほしい。そんな強い願いを込めて過ごしたい一日ですね。
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